コロナウィルスが為替に与える影響は?ハイロートレーダーの戦略を考察

今年に入り、新型コロナウイルスの感染が加速していき、現在でも終息の目途が立っていない状況です。日常生活においても、WHOが救急事態宣言の発表を遅らせて対応が後手に回ったり、米カリフォルニア州が非常事態宣言を発令するなど、人々の混乱が深刻化しています。

中国では野菜を中心に物価が高騰し、また日本ではトイレットペーパー等の紙製品が品薄状態となっています。また、このような状況で、中国と日本では商品の価格を不当に吊り上げる小売業者や転売業者が出現しはじめ、ますます経済や社会への不安が広がっています。

この様子は金融市場でも同様です。これまで安全資産(リスク回避資産)として機能していた日本円は、今回の新型コロナ相場において買われる様子がありません。
また、米国経済では好調なマクロ経済と個別企業の成長があるにもかかわらず、市場は米国株を嫌気しています。

そこで今回は、 新型肺炎が為替に与える影響を考えるために、新型肺炎の発端からどのように相場が反応したのかを解説していきます。

コロナウイルスが為替に与える影響は?

新型肺炎の発端は2019年12月31日、原因不明の肺炎患者が武漢市で相次ぎ、1月11日に新型肺炎で初の死亡者が出たところから始まります。また、1月下旬には新型肺炎による死者が増加しはじめ、2月にはその傾向がさらに加速し、SARS時の感染者数・死者数を上回りました。

この一連の騒動から、WHO(世界保健機関)は1月31日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」という、いわゆる「緊急事態宣言」を発表し、金融市場はリスク回避相場に突入しました。一体為替にどのような影響を与えるのでしょうか?下記で解説していきます。

リスク回避の日本円ではなく米ドルが買われる

突発的に経済リスクが高まることを地政学的リスクといいます。一般的に地政学的リスクが高まるときは日本円が買われ、その結果、円高が顕著に出始めます。しかし今回はどうでしょう?1月下旬から急激に感染拡大が進みましたが、その初動で買われたのは米ドルでした。

つまり、今回の地政学的リスクでは日本円が買われず米ドルが買われ、そのことが各金融メディアでも取り上げられています。

ちなみに、「地政学的リスクに高まりで日本円が買われる」と聞くと、日本は円高に弱いためむしろ円買いが逆効果なのではないかと思う方もいるのではないでしょうか?その答えについては、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が関係しています。

日本には世界最大のファンドであるGPIFが存在しています。日本国民の年金を管理・運用する機関なのですが、その運用額は約160兆円と言われており、また、年間約10兆円ペースで拡大しています。

GPIFのポートフォリオは国内債券・国内株式・海外債券・海外株式に25%ずつ資金が配分されています。

しかし、GPIFは地政学的リスクの発生時に海外部分(海外債券・海外株式)の比率を高め、逆に国内部分(国内債券・国内株式)の比率を下げます。そうすることで、円売りが起こり、また、GPIFの規模で市場が動くためその影響力は大きくなっています。

多くの投資家はこのようなGPIFの為替操作という性格を信用しているため、日本経済が円高に弱くても、地政学的リスクの発生時に円を買いに来るのです。

参考:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70415

米ドル買いが起こっている理由

まず、リスク回避資産として投資家がユーロを検討しているとしましょう。しかし、ユーロ圏経済はリーマンショック以降、低成長が続き、ついに最近ではユーロ圏最大の経済大国であるドイツ経済の破綻が叫ばれ始めました。

ドイツ経済失速の理由で最も指摘されているのがドイツ国内の銀行ビジネスが限界に来ている点です。ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行をはじめ、コメルツ銀行なども続々と大型人員削減を決行し、銀行の経営難が表面化しています。

ドイツの銀行が破綻すると、ユーロ圏全土に信用不安が広がり、その影響はかなり大きいものと考えられるため、多くのアナリストはドイツの銀行が破綻し、ユーロ圏経済が鈍化していくのではないかとみています。

また、ユーロ圏経済の鈍化は2月上旬に表面化しました。2月5日に発表された小売売上高(前年比)は予想2.3%を大きく下回る1.3%となっていたのです。そして、2月12日に発表された鉱工業生産指数(前年比)は予想-2.5%を大きく下回る-4.1%となっていました。

この経済指標のはっぴょうを機に、為替相場はユーロ安に動き、現在でもその傾向は変わっていません。ユーロが選択肢からなくなれば、次に日本円がリスク回避資産の候補として考えられます。しかし、日本円もまた新型肺炎の感染が拡大し始めた1月下旬に売られました。

なぜなのでしょうか?その答えは、ユーロと同様にマクロ経済が鈍化しているからでしょう。日本経済は以前から実質賃金の上昇が弱く、デフレスパイラルに陥っていることが市場に嫌気されていました。

また、今回は日本経済が確実に鈍化した言わざるを得ない経済指標の発表がありました。それは、2020年2月17日に発表されたGDP(前期比年率)です。

GDP(前期比年率)は予想-3.8%を大きく下回る-6.3%となり、2014年の消費増税以来の低水準を記録しました。また、今後も新型肺炎の影響からGDPは回復しないだろうとの見方が強まっており、このことが日本円を嫌気する大きな理由となっています。

また、3月9日に発表されたGDPの2次速報でも予想-6.6%(前期比年率)を下回る7.1%となっており、経済ニュースで注目されました。

他にも、2月17日に発表された鉱工業生産指数(前年比)は-3.1%となっており、また、2月28日に発表された完全失業率は予想2.2%を上回る2.4%となっていました。

このような背景から、 日本円をリスク回避資産として買う理由がなくなり、今回の新型コロナ相場では、大きく売られる結果となっています。

1月29日、米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、政策金利であるFF金利の誘導目標を1.5-1.75%に据え置きました。政策金利を現状維持とした理由は、雇用の拡大が堅調でかつ個人消費も拡大しているからだとされていました。

実際に、政策金利発表後の2月5日にはADP雇用者数(前年比)が予想157千人を大きく上回る291千人となっていました。1月29日の政策金利発表時でも米ドルは買われ、またADP雇用者数の発表後もドルが継続して買われました。

さらに、毎月第1金曜日に注目される非農業部門雇用者数(前月比)も予想165千人を大きく上回る225千人となっており、米国経済の好調さが確かなものになりました。

これら、好調な米国経済指標の発表から米ドルは安全資産としての期待を持たれ、1月下旬から現在にかけて概ねドル高に推移してきたのです。

マクロ経済が底堅い通貨が買われる

米ドルのようにマクロ経済が底堅い通貨が買われるでしょう。多くの投資家は今回のような不確実性の中、資産をできるだけリスクから回避したいと考えられるため、マクロ経済を重視する動きに出ると考えられます。

マクロ経済とはGDPをはじめ、鉱工業生産指数や雇用統計、物価、賃金が該当します。今後もこれらの指標が鈍化した地域の通貨は売られるでしょう。

金利に左右されやすくなる

マクロ経済の動向に加え、政府の対処にも注目が集まります。現在の地政学的リスクに対応するような金融緩和が行われる国の通貨は一時的に売られ、緩和後にその効果を享受しようと買い戻しが起こります。

このように金利動向もかなり現在の為替相場に影響を与えるため、今後も利下げ観測には注意が必要です。

ハイロートレーダーの取るべき戦略

今後、ハイロートレーダーが取るべき戦略としては、下記の2つが考えられます。トレーダの方はぜひ参考にしてみてくださいね。

金利が低下している地域の通貨に注目する

新型肺炎の影響で金融緩和を行う地域が増えています。金融緩和が行われると金利が低下するので、短期的には通貨安に陥ります。

また、金融緩和が行われる数日前に、市場では利下げ観測が始まり長期金利の下落として形に現れますので、特に長期金利を観察して、大きく金利が低下している地域の通貨を見抜きましょう。

コロナウイルスの影響が小さくなり始めた地域の通貨に注目する

現在、中国にて新型肺炎の感染者が減少しています。その影響から短期的かもしれませんが、中国の金融市場は上昇し始めています。このように、新型肺炎の影響が小さくなり始めた地域の通貨は買われる傾向にありますので、感染者数や政府の見解に注視して相場を見抜きましょう。

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