XMのゼロカットとは？タイミングや条件・追証を理解しよう

更新[2024/08/19]

XMにはゼロカットが搭載されていることは広く知られています。

大きなレバレッジをかけて取引をした時はまとまった利益が期待できますが、失敗すればまとまった損失を被ることになるのは当然です。

そんな時に借金をするリスクを回避するのがゼロカットシステム。

トレーダーの大切な投資資金を守るシステム「ゼロカット」の、仕組み・発動のタイミング・条件・追証について解説します。

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XMのゼロカットは資金を守るシステム

XMのすべての口座がゼロカットの対象です。

もちろん通貨ペア・仮想通貨・株式など、銘柄によってゼロカットの対象外になることもないので、すべての口座・銘柄が対象になっています。

ゼロカットは損失が出た時に追証(借金)が発生しないシステムです。

国内FXにはゼロカットがないので、XMのような海外FX業者で取引をする場合にだけ適応されるシステムとなっています。

第三十九条　金融商品取引業者等は、次に掲げる行為をしてはならない。
二　有価証券売買取引等につき、自己又は第三者が当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補填し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為

出典：金融商品取引法

国内FXではゼロカットは禁止行為なので、海外FXだからこそ使える機能なのです。

まずはゼロカットの仕組みを見ていきましょう。

ゼロカットの仕組み

XMのゼロカットはトレーダーの資金を守るためのシステムです。

例えば口座に30万円しかない状態なのに、取引中に予想外の値動きがあって50万円の損失が出てしまったとします。

20万円が追証として発生するのが普通です。

でもXMにはゼロカットがあるので、資金以上の損失の20万円はXMが負担してくれます。

よって口座内残高が最大損失となり、ハイレバトレードをしてかなり大きな損失が出たとしても、口座内にある資金以上の損失が出ることはないのです。

国内FXなら20万円が追証になるので、追加入金をしなければいけません。

XMの最大レバレッジである1,000倍で取引をした場合など、ハイレバレッジでは大きな損失のリスクが高くなっています。

ダイナミックトレードを安心して実行できるのは、ゼロカットのお陰です。

とはいえ、ゼロカットが発動すると口座内の資金は損失としてなくなってしまうので、ダメージゼロではありません。

ゼロカットの使い方

ゼロカットは設定や申請・回数制限などは一切ありません。

XMで取引をしているトレーダーなら自動的に発動されるので事前申請などはなく、回数制限もないので何度でも使用できます。

何もしなくても発動するのがゼロカットです。

もちろん取引の途中でいきなりゼロカットが発動するのではなく、マージンコール・ロスカットが先に発動します。

マージンコール	ロスカットが近いことを知らせる機能 証拠金維持率50％で発動する
ロスカット	含み損が大きいポジションを強制決済 証拠金維持率20％で発動する

ゼロカットの先にまずは証拠金維持率が50％でマージンコールが発動し、XMからロスカットが近いことや入金を促す通知が出されます。

証拠金維持率が20％を下回ると、ロスカットされるのです。

これ以上ポジションを保有していても損失が拡大するだけなので、XMが強制的に含み損の大きいポジションを決済します。

ゼロカットのタイミング

基本的にロスカットが執行されるケースが多いです。

ただ、相場の急変が起こった時など、ロスカットが間に合わないシーンではゼロカットが発動してトレーダーの資金が守られます。

ゼロカットは主に以下のような場面で発動します。
 

経済指標や要人発言の時に衝撃を与える重要な内容が発表された場合、相場が急激上昇したり下落したりすることがあります。

ロスカットラインを大幅に超えて値をつけてしまうのです。

指標カレンダーなどに記載されている予想と、実際に発表された内容が大きく違っていた時などに多く見られます。

相場の急変によってロスカットが間に合わなくても大丈夫です。

XMでは有効証拠金がマイナスになってしまったポジションすべてを、ゼロカットで補填してくれるので万が一の時でも安心できます。

XMのゼロカットの実例

XMにはゼロカットを実施した実例がちゃんとあります。

2015年1月15日に発生したスイスフランショックです。スイスの国立銀行がEUR/CHFの上限撤廃を決定し起こりました。

わずか20分の間に41％の大暴落です。

発表を聞いた投資家が一斉にユーロを売却して、スイスフランを購入したことが原因となって起こりました。

大混乱している状況で1月20日に、XMはトレーダーに対してゼロカットを実施したことを通知しています。

スイス国立銀行がEUR/CHFの上限撤廃を決定したことによって引き起こされた最近の市場での非常に大きな値動きによって、XMはスイス国立銀行による大混乱の影響は受けていないことをお客様に保証致します。

XMは常にマイナス残高の自動的な保護を提供していることをお客様に再度ご案内申し上げます。

XMは、この度のEURCHF通貨ペアの異例な値動き等の混乱時には、特にお客様に対する当社の忠誠心の現れとして、こちらのマイナス残高の自動的な保護を継続していく所存です。

先週中にマイナス口座残高が発生した全てのお客様は、当社の評判と強みへのお約束を果たす為に、マイナス残高が起こりうる他のケース同様に、マイナス残高は既にリセットされています。

XMのゼロカットによって追証なしで救済されました。

スイスフランショックではFX業者全体でゼロカットされた未払損失額は「19億4800万円」もあることが発表されています。

約20億円分の損失が全体で救済されたのです。

利用規約を読むと分かるのですが、XMはハッキリと証拠金以上の損失が出た時は超えた分を負担すると明記しています。

ハイレバレッジとゼロカットの組み合わせは最強です。

当然、損失のリスクはあるのですが追証のリスクをゼロにしてダイナミックトレードができるので、XMは多くのトレーダーに支持されています。

XMのゼロカットの注意点

ハイレバトレードの強い味方であるゼロカット。

追証にビクビクせずに取引ができるメリットがあるのですが、XMでゼロカットありで取引をする時には注意点があります。
 

ルールや仕組みを理解して取引をしましょう。

ボーナスがある時は相殺される

XMではゼロカットのタイミングでボーナスがあれば相殺されます。

損失額がボーナスでカバーできる時はゼロカットが執行されません。ボーナスで相殺をしても損失が残る場合にゼロカットとなります。

XMにはボーナスを獲得できるチャンスが多いです。
 

上記のボーナスを獲得していた場合、保有しているボーナスが自動的にすべて証拠金以上の損失に当てられます。

例えば、100万円の大きな損失が出たのに証拠金が80万円しかないとします。

口座開設ボーナス13,000円と入金ボーナスで得た7,000円の【計20,000円のボーナス】を保有している状態です。

証拠金以上の損失が180,000円ありますが、XMが負担してくれます。

ゼロカットにより口座内の証拠金とボーナスがゼロになりますが、その代わりにマイナスになっていた18万円もゼロになるのです。

ボーナスがある場合はゼロカットより先に使われると覚えておきましょう。

機能を悪用した取引は口座凍結

ゼロカットを悪用した取引は口座凍結の対象です。

口座凍結を受けたトレーダーのほとんどは、機能の弱点を狙ったゼロカット悪用ハイレバトレードをしています。

XMの禁止行為をもう一度ここで復習しておきましょう。
 

上記のようなXMが禁止している行為を行ってしまうと、もしもの時にゼロカットが発動しないので困るのは自分自身です。

ルールを守らないトレーダーは救済してもらえません。

ゼロカット以前にXMでは規約違反により口座凍結されてしまうと、解除する方法がないので二度と取引ができなくなります。

他のFX業者に移動するしか方法はありません。

感覚が麻痺するリスクがある

ゼロカットには取引の感覚を麻痺させるリスクがあります。

自分でしっかりとメンタル管理・資金管理ができているトレーダーは問題ないですが、不安定なトレーダーは感覚麻痺に陥りやすいです。

ゼロカットがあるからと安易な取引をしてしまい資金がなくなります。

「初心者だけどXMにはゼロカットがあるしハイレバトレードをしてみよう！」

テクニカル分析も曖昧なままにハイレバトレードをして、経験を積む暇もなく資金が底をつきて退場になるケースもあるのです。

XMのゼロカットが発動しない時は？

スイスフランショックの時に、ゼロカットが発動しないという人もいました。

まず最初に頭に入れておいて欲しいのは「証拠金以上の大きな損失が出たら即ゼロカットが発動するのではない」ということです。

リアルタイムで瞬時に口座残高がゼロに戻るのではありません。

ここではXMのゼロカットが発動しない原因について詳しく解説します。

有効証拠金がプラス

当たり前ですが、有効証拠金がプラスではゼロカットされません。

XMのゼロカットが執行される条件は「有効証拠金がマイナスになった時」なので、プラスの状態ではゼロカットにはならないのです。
 

ロスカットレベルの大きな損失が出たポジションだけで見るのではなく、ボーナスや含み益などもすべて計算して執行が決まります。

鍵になるのはマイナスの状態になっているかどうかです。

有効証拠金がプラスであれば、ゼロカットされることはないので「ゼロカットされないではなく対象ではない」が正解となります。

同一口座に未決済ポジションあり

有効証拠金がマイナスになっていないとゼロカットされません。

同一口座内に未決済ポジションがあって含み益が出ている場合、含み益によってマイナスになっていないことがあります。

例えばマイナス50万円の損失、口座残高は30万円だとします。

ボーナスが2万円・含み益が30万円あるので、有効証拠金は12万円となりマイナスになっていません。

含み益がなくボーナスの2万円だけなら、マイナス18万円となりゼロカットされていました。

XMでゼロカットされないなと思ったら、持っているボーナスと未決済ポジションの含み益を確認してみて下さい。

ゼロカットに時間がかかっている

ゼロカットは瞬時に執行されるのではありません。

スイスフランショックの時のように15日にショックが起きても、ゼロカットが執行されたのは20日で5日間のタイムラグがあります。

状況に応じて時間がかかることを理解しておいて下さい。
 

XMの不具合などが原因によるゼロカットは、3営業日が目安になっています。

当日や翌日にロスカットが反映されていなくても焦らず、XMからのロスカット執行の通知を待ってみて下さい。

違反行為を行っていた

ゼロカットの注意点でも解説したように、禁止行為は対象外になります。

XMのルールを破って取引をしていたトレーダーは、ゼロカットされないのできちんとルールを守って取引をして下さい。

特に3つの悪用取引に注意が必要です。

複数口座や業者間の両建て	片方はハイレバで大きな利益・片方はゼロカットで損失が抑えられる
窓を狙った取引	ハイレバで大きな利益になりやすい
指標のみを狙う取引	ハイレバやハイボラティリティで利益が得やすい

両建ての悪用では1つの口座でハイレバにより大きな利益が出て、もう一方の口座では証拠金以上の損失にならずリスク軽減が可能です。

窓を狙う取引では月曜日に大きな利益が期待できます。

指標のみを狙った取引ではボラティリティも高く驚異の利益額も期待できるので、ハイレバで取引をするのです。

経済指標の発表時の取引自体は禁止されていません。

明らかに経済指標の発表のタイミングだけを狙って、ハイレバでゼロカットを悪用していると判断された場合にペナルティが課されます。

トレーダーが大きな得をしてXMが大損する可能性が高い取引なので、XMでは禁止行為として利用規約に明記しているのです。

XMのゼロカットを早くする方法

XMではゼロカット後に時間が経過すれば口座残高がゼロになります。

ただ、どのくらいの時間待てばいいのか限定されていないので、長時間待つしかない状態になることもあるようです。

ゼロカットされないので何もできません。笑 pic.twitter.com/HAwL0pGIpU

— エセデリ！ (@ISKF2017) August 19, 2024

待っている間にゼロカットされないという情報が増えていきます。

XMはゼロカット搭載と書かれているのに執行されないという噂は、待ち時間に増えてしまったツイートなどの影響です。

ここではゼロカットを早く反映される方法をご紹介します。

マイナスになった口座へ入金する

XMではマイナス残高の口座へ入金すると、ゼロカットが反映されます。

口座に入金をした時点でリアルタイムでマイナス残高が修正されるのですが、やりすぎた入金をするとゼロカットが無効になるので要注意です。

まずゼロカットの修正の基本条件を見て下さい。
 

すべての計算後にマイナスになっている場合が対象です。

資金を口座に入金して修正をかけるのですが、基本条件が崩れる入金を行ってしまうと入金で処理がされてしまいます。

ゼロカットが意味をなさない状態になってしまうのです。

XMで資金を入金してマイナス残高を修正する場合は、最低入金額の5ドルで入金を実施することを忘れないで下さい。

5ドルは現在のレートなら約730円です。
 

入金をすればサッとゼロに戻るので、急いで確保したいポジションがある時などの対策におすすめできます。

ゼロカットの条件・リセットの条件を満たしているかは確認しておいて下さい。

他の口座からマイナス口座へ資金移動

入金ではなく資金移動でもマイナス残高をゼロにできます。

資金を入金した時と同じように、資金移動でもリアルタイムで修正が反映されるので急いでいる時に便利な手段です。

条件は同じなので、最低資金移動額の5ドルをマイナス口座へ移します。

入金をしてゼロにするか、他の口座から資金移動をしてゼロにするかの違いです。

XMP交換をする

入金や資金移動ではなく、ポイント交換でもマイナス残高の修正ができます。

XMのロイヤリティプログラムのXMPをボーナスに交換して、自動修正させる方法です。

 

ポイント交換も入金と同じように大量のポイントを獲得してプラスにすると、ゼロカットの意味がなくなってしまいます。

マイナス残高に補填されてしまうからです。

せっかくコツコツ貯めてきたXMPをムダにすることがないように、1ポイントだけ交換すると覚えておきましょう。

XMのゼロカットについてのまとめ

XMはゼロカット搭載で追証なしで取引ができます。

ハイレバトレードができるのに証拠金以上の損失がでないので、ダイナミックトレードがしたいトレーダーには安心のシステムです。

ただ、条件があるので理解して取引をして下さい。
 

状況によってはゼロカットに時間がかかることもあります。

トラブルが発生した時や分からないことがある時は、XMのサポートに連絡をして聞いてみて下さい。

SNSで他のトレーダーの状況を確認するのもひとつの方法です。