バイナリーオプションの税金はいくら？税率や確定申告方法から節税まで徹底解説

更新[2024/06/07]

 

バイナリーオプションで一定の利益が出たら、税金の支払いが必要です。

国内バイナリーオプションでも海外バイナリーオプションでも税金の支払い義務はあり、黙っていればバレないなんてことはありません。

今回はバイナリーオプションの税金について詳しく解説します。

勤務先への影響や扶養にも関わってくる場合があるので、取引を始める前に税金の制度についてしっかり勉強をしておきましょう。

バイナリーオプションの税金制度

バイナリーオプションの利益には税金がかかります。

一定以上の利益が出たトレーダーが対象となり、国内バイナリーオプションでも海外バイナリーオプションでも例外はありません。

年間の利益や経費などを確定申告で報告し、算出された税金の金額を納めます。

ただ、国内と海外では税金の制度が違います。

まずは国内バイナリーオプションの税金制度と海外バイナリーオプションの税金制度の詳細を見ていきましょう。

国内バイナリーオプションの税金

国内バイナリーオプションの税金は申告分離課税です。

利益は雑所得とみなされ、給与所得・事業所得などの総合課税とは合算されないので、バイナリーオプションの利益や経費で税金が算出されます。

税率は一律で20.315％です。

所得税	15％
住民税	5％
復興特別所得税	0.315％

他に所得が少ししかない人でも、かなりある人でも差はなく20.315％です。

国内バイナリーオプションのトレーダーで、年間利益が200万円・かかった経費が30万円だったと仮定して税金を計算してみましょう。
 

せっかく利益が出たのに、結構な金額が税金で持っていかれてしまいました。

ただ、バイナリーオプションでは税金を節約する対策を実施することができるので、後ほどやり方を詳しく解説します。

海外バイナリーオプションの税金

海外バイナリーオプションの税金は総合課税です。

雑所得としてみなされ、他の所得と合算して税金が計算されます。
 

総合課税は所得によって税率が決まるので一律ではなく、バイナリーオプションの利益やその他の収入によってひとりひとり違うのです。

所得額	税率	控除額
1,000円～1,949,000円	15％	0円
1,950,000円～3,299,000円	20％	97,500円
3,300,000円～6,949,000円	30％	427,000円
6,950,000円～8,999,000円	33％	636,000円
9,000,000円～17,999,000円	43％	1,536,000円
18,000,000円～39,999,000円	50％	2,796,000円
40,000,000円以上	55％	4,796,000円

税率には10％の住民税も加算されています。

海外バイナリーオプションでも税金の例を計算してみましょう。

給与所得500万円の会社員トレーダーが、海外バイナリーオプションで年間100万円の利益を出したとします。

経費は5万円かかりました。
 

海外バイナリーオプションでは利益が大きくなれば大きくなるほど、税金の額も右肩あがりに上がっていくので負担増です。

1,800万円に達すると50％も税金がかかります。

確定申告が不要なトレーダー

バイナリーオプションで利益が出ても確定申告が不要なトレーダーもいます。

一定以上の利益が出た場合に確定申告をして税金を支払いますが、以下に該当するトレーダーは確定申告をしなくても大丈夫です。
 

該当する人は詳細を確認しておいて下さい。

年間利益が20万円以下

バイナリーオプションの年間利益が20万円以下の人は確定申告不要です。

利益が出た場合は所得になるのですが、経費などを差し引いて年間利益が20万円に満たなかった場合も確定申告の必要はありません。

会社員や個人事業主は20万円がボーダーラインです。

かかった経費やその他所得との兼ね合いもあり個人差があるので、疑問点がある場合は税理士などの専門家に相談した方がいいでしょう。

また、利益によっては会社に副収入があることがバレます。

住民税の特別徴収では、毎年春頃に各市町村から勤務先に各従業員の前年の年間所得と本年6月分以降1年分の納付額の記載された通知が届きます。

会社が従業員に代わって毎月の給与から住民税を天引きして納付するという徴収方法です。

その際に特別徴収の税金が給与に比べて大きいな、と経理担当者に気づかれる恐れがあります。

バレたくない人は確定申告の時に、徴収方法を自分で納付にしましょう。

会社の給与から天引きされるのではなく、自分が選択した支払い方法で納付ができるので勤務先に知られることがありません。

そもそもバイナリーオプションは投資です。

税金の支払いがあるので給与のような感覚になりますが、副業には当たらないので副業が禁止の職場でも問題はないでしょう。

年間所得が48万円以下の扶養の主婦や学生

扶養されている主婦や学生は少し異なります。

基礎控除額が48万円あるので、バイナリーオプションによる年間所得が48万円を超えなければ確定申告の必要はありません。

また、扶養されている場合は扶養枠や扶養者の扶養控除も要注意です。

バイナリーオプションの利益やパート・アルバイトの収入で年間130万円を超えると、扶養の対象外となり保険も自身で加入しなければいけません。

扶養控除については国税庁の公式サイトをご覧下さい。

勤労学生控除が使える学生については、27万円多く控除が受けられます。

ただ、勤労学生控除には厳しい条件があるので、バイナリーオプションで取引をする場合は該当するのは難しいでしょう。
 

バイト以外の所得は10万円以下でなければいけないのです。

さらに該当する学校の規定も細かいので、気になる場合は国税庁の勤労学生控除についての解説ページを参考にして下さい。

バイナリーオプションの節税対策

バイナリーオプションは税金の節約ができます。

すでにご紹介したように、バイナリーオプションの取引に関係する出費を経費として計上するのも立派な節税対策です。

税金の節約については国内と海外で違いがあります。

国内バイナリーオプション・海外バイナリーオプションの税金の節約それぞれご紹介するので、ぜひ実施して少しでも多く利益を手元に残しましょう。

国内バイナリーオプションの税金の節約方法

まず当たり前ですが経費の計上を行います。

経費は何でも計上できる訳ではなく、バイナリーオプションに関係した出費で税務署が経費と認めなければ計上することができません。
 

家賃や電気代は一部を経費に計上できるケースがあります。

管轄の税務署や担当者によって経費と認められたり認められなかったりすることもあるようなので、不安な場合は事前に問い合わせをしましょう。

少しでも経費計上をしておけば、税金の節約に繋がります。

また、国内バイナリーオプションは損益通算が可能です。

要するにバイナリーオプションは赤字だったのにFXで黒字だった場合に、FXの利益にバイナリーオプションの損失を相殺して所得を差し引くのです。

損失は3年間繰越ができるので、翌3年は利益を相殺できます。

例えば年間の結果が以下のようになったとします。

FXの結果	100万円の利益
バイナリーオプションの結果	50万円の損失

損益通算で相殺すると課税対象を50万円に減らせます。

課税対象が半分になるだけでも税金が大きく変わってくるので、国内バイナリーオプションでは損益通算は忘れないようにしましょう。

ただ、損益通算ができる対象の取引のみです。

【損益通算】
FX・バイナリーオプション取引による所得や損失は、他の先物取引等により生じた所得や損失と損益通算が可能です。
ただし、給与所得や事業所得など他の所得区分との損益通算はできません。

※先物取引とはFX取引・金や原油などの商品先物取引、日経225などの株価指数先物などです。

出典：外為どっとこむ

損益通算をして税金が0円になっても確定申告は必要です。

確定申告によって損益通算をするので、税金の支払いの有無によって手続きが不要になることはありません。

海外バイナリーオプションの税金の節約方法

海外バイナリーオプションは損益通算ができません。

よって節税のためにはバイナリーオプション取引に関係する経費を徹底して計上して、税金を下げるしか方法はないです。

認められる経費は国内バイナリーオプションと変わりません。
 

海外バイナリーオプションでも同じように、認められるケース・認められないケースがあるので税務署への確認は大切です。

特に家賃や電気代はグレーなので不安があります。

プライベートとバイナリーオプションとの使用割合を明確にできるのであれば、経費として計上できる可能性が高くなるでしょう。

領収書や明細書は必ず保管しておいて下さい。

その他にも経費として認められなかったケースもあるので、参考までに少しだけご紹介しておきます。

上記のようにプライベートよりの出費は経費に計上できない可能性が高いです。

あくまでも取引に直結する費用が経費となります。経費になるのか分からないという時は確認をしてから申請をすることをおすすめしています。

かなり漠然とした税金の節約方法ですが、法人化もあります。

毎年海外業者利用のバイナリーオプションによる利益が数百万～数千万レベルで計上出来る確かな見通しがあるようなら、法人化による節税も選択肢の一つです。

法人化により、受ける事の出来るメリットについては、以下のようなものがあります。
 

バイナリーオプションでも法人化によるメリットは数多くあります。

でも毎年法人税の申告が必要になる・社会保険に強制加入しなければならない等、デメリットも多くあるので簡単ではありません。

長期的に利益を出し続けないと、結局個人のままの方が税金を含む費用が安い事もあります。

法人化をお考えであれば税理士とよくご相談の上、慎重にご判断頂ければと思います。

税金を無視した時のペナルティ

バイナリーオプションの税金は絶対に支払わなければいけません。

国内バイナリーオプションは金融庁の管轄なので税金から逃れられないとみなさん意識があるようですが、海外バイナリーオプションは気が抜けがちです。

海外とのやり取りだからバレないだろうと甘く考えると痛い目にあいます。

確定申告の必要があるのに申告をしなかったり、税金の支払いを無視した場合には重たいペナルティが課されるので要注意です。

過少申告加算税	申告額が少なかった
無申告加算税	期限内に確定申告をしなかった
重加算税	申告内容に隠蔽があった
不納加算税・延滞税	期限までに納付をしなかった

どのように税金をごまかしたかでペナルティが変わります。

悪質になればなるほど追徴税の税率は高くなっていくので、内容を見て税金の申告や支払いについてしっかり考えてみて下さい。

過少申告加算税

確定申告で申告した金額が少なかった時は過少申告加算税が追加されます。

期日内に確定申告を実施したとしても対象となり、金額に応じて追徴税の税率が変わるので申告額はとても重要です。

過少申告加算税	申告額が少なかった
税率	10％または15％
その他	誤りに気づき自発的に修正申告をすれば課税なし

基本の税率は追加納税額の10％です。

ただ、追加納税額が申告した税額と50万円のどちらか多い金額の方を超える場合は、超えた分の金額に対しては15％になります。

うっかりミスで間違えた場合は早めに修正申告をしましょう。

無申告加算税

期限内に確定申告をしなければ無申告加算税が課されます。

特に海外バイナリーオプションの利益はバレないと思い、確定申告をしなかった人に課されたケースが多いです。

無申告加算税	確定申告をしなかった
税率	納付すべき税金の15％
その他	自発的に申告をすれば5％に軽減

無申告加算税も税務署に指摘される前に、自分から申告を行えば税率が5％に軽減される救済措置があります。

その時はバレなくてもいずれはバレる時がきます。

バイナリーオプションで一定以上の利益が出た時は、必ず決められた期日内に確定申告を行って税金を支払って下さい。

重加算税

重加算税は申告内容に隠蔽があった場合に課されます。

悪質行為になるので追徴税率はかなり高く、あとから後悔しても遅いので絶対に正しい内容で申告を行って下さい。

重加算税	・過少申告加算税が課され隠蔽あり ・無申告加算税が課され隠蔽あり
税率	・過少申告加算税+35％ ・無申告加算税+40％
その他	–

悪質なので救済はありません。

追徴税のコンボになるのでかなり大きな額の税金を支払うことになります。

延滞税・不納加算税

延滞税は期日までに納付しなかった場合に課されます。

申告受付期間に申告をきちんと行っても、期日までに支払いをしないと延滞税がかかるので忘れない支払い手段を選んで下さい。

延滞税	期日内に納付しなかった
税率	年14.6％
その他	–

重加算税と同じく延滞税にも救済はありません。

税金の未納額に対して年14.6％の延滞税がかかりますが、納付期限の翌日から2ヶ月が経過するまでは原則年7.3％の税率です。

また、不納加算税がプラスされる場合もあります。

不納加算税も期日内に納付しなかった場合に課されることがある追徴税ですが、平成19年に救済措置が設定されました。

通常は納付すべき税金の10％の税率です。

 

今はお金が足りず税金が払えない・うっかり支払いを忘れていたという場合でも、1ヶ月は猶予が設けられているということです。

予告なしに自発的に納付すれば10％から5％に軽減されます。

以上がバイナリーオプションの税金をごまかした時に課される追徴税です。

バイナリーオプションの税金は確実に納付しよう

今回はバイナリーオプションの税金について解説しました。

国内バイナリーオプション・海外バイナリーオプションでは税金に違いがあるので、制度をしっかり理解する必要があります。

専門的な知識になるので、不安な人もたくさんいるでしょう。

どうしても不安なときは税務署や税理士等の専門家にご相談の上、申告漏れや違法行為のない正しい申告を行う事をおすすめします。

この記事を書いた人
出身：大阪府 趣味：釣り・旅行 投資歴：10年 サイト管理人の田中国男です。 僕がBO初心者の時、詐欺業者に入金後、資金を持ち逃げされて悔しい思いをしました(泣） 以来、必死に勉強して徐々に勝率を上げ今では専業トレーダーに。 僕のような被害者を生まないために2015年、このサイトを立ち上げて有益な情報を発信しています！ さらに詳しいプロフィールはこちらに！