FX分析で使えるローソク足のパターンや意味を徹底解説


FX分析のローソク足パターンを徹底解説

FX分析に欠かせないローソク足。

為替の値動きを目で確認しやすいように作られたツールで、基礎知識やパターンなどを理解していないと分析に活用できません。

ローソク足なんて読めない・パターンも分からないという方。

大丈夫です。難しそうに見えますがローソク足のパターン・読み方は、基本を抑えればしっかりマスターすることができます。

ローソク足を見てもどういう意味か分からないことが多いけど大丈夫ですか?


大丈夫です。基本を分かりやすく解説します!


ローソク足とは?

ローソク足は為替の値動きを示すツールのことです。

チャートに並んでいる1つ1つのブロックがローソク足で、指定した時間足の為替の値動きが目視ですぐに確認できるようになっています。

指定した時間とは時間足のことです。
 

時間足1分足・2分足・3分足・4分足・5分足・6分足・10分足・12分足・15分足・20分足
30分足・1時間足・2時間足・3時間足・4時間足・6時間足・8時間足・12時間足
日足・週足・月足

上記はMT5で利用できる時間足です。

取引手法に合わせて表示させるローソク足の時間を設定できます。MT4よりもMT5の方が対応している時間足は多いです。

テクニカル分析はFXの他、株取引やバイナリーオプションの分析にも使われます。

チャートとローソク足

1つ1つのローソク足に意味があり、さらにローソク足のパターンによって相場の状況が把握できるようになっています。

実はこのローソク足は日本生まれのツールです。

誕生 江戸時代
考案 本間宗久
関連書 三猿金泉秘録
海外に浸透 20世紀末

見た目の通りローソクの形に似ているのでローソク足と名付けられましたが、海外にも浸透しキャンドルチャートとして活用されています。

FXのテクニカル分析には必須のツールですね!


そもそもローソク足が理解できていないと根拠のある取引ができません。


ローソク足の構成と意味

みなさんはローソク足はチャートをイメージすることが多いはずです。

でも、まずはローソク足チャートのパターンよりも、ローソク足の構成を覚えることからスタートしなければテクニカル分析はできません。

1つのローソク足は4本値で構成されています。

ローソク足の4本値

始値 市場取引の開始時の価格
終値 市場取引最後についた価格
高値 市場の開始から終わりの間の最高値
安値 市場の開始から終わりの間の最安値

陽線は始値よりも終値が高かった時のローソク足です。

反対に始値よりも終値が安かった時に陰線となります。ローソク足はこの2つのパターンのどちらかで表示されチャートが構成されています。

陽線と陰線の色は白黒や赤青で表示されることが多いです。

ただ、自分で見やすいように色の変更ができるため固定されていないので、必ずしも白黒や赤青とは限りません。

ローソク足の上や下にある棒もローソク足の一部ですよね?


そうです。ヒゲと呼ばれていますよ!


ローソク足のヒゲは上にあるか下にあるかで呼び方が変わります。

上にある場合は上ヒゲ、下にある場合は下ヒゲです。

上ヒゲと下ヒゲ

上影や下陰と呼ばれることもあります。

このようにローソク足は始値・終値・高値・安値・ヒゲで構成されていて、ローソク足1つを実体と呼ぶと覚えておきましょう。

では次はローソク足の種類を見ていきましょう。

ローソク足の種類

ここからはローソク足の種類を解説します。

FXのテクニカル分析ではローソク足の種類を見て判断をするので、基本のローソク足の種類はしっかり覚えておいて下さい。

今回はローソク足の種類を大きく3つに分けて説明します。
 

ローソク足の種類①陽線
②陰線
③その他

グループごとのローソク足の種類を詳しく解説します。

基本のローソク足を抑えてあるので、これからFXのテクニカル分析を勉強する人は特徴・意味・読み方をしっかり頭に入れて実際にチャートを読んでみて下さい。

陽線

まずはローソク足の陽線の代表的な4種類をご紹介します。

最初に覚えて欲しいのは大陽線です。「丸坊主・大引け坊主・寄付き坊主」の3つのパターンがあります。

大陽線の3種類

丸坊主 強気サイン
大引け坊主 一時的なマイナスの高値引け
強気サイン
寄付き坊主 基本は強気サイン
高値圏での出現は要注意

大陽線の丸坊主は陽の丸坊主と呼ばれています。

ヒゲがないローソク足パターンで、価格が大きく上昇した時に出現するローソク足です。

かなり強い買いの圧力だと判断できます。

陽の丸坊主は「始値と安値・終値と高値が等しいまたは陽線の実体が10%以上」の時に、買いのサインとして読み取って下さい。

大引け坊主は短い下ヒゲしかないローソク足パターンです。

投資家の強い上昇への期待が反映されているローソク足と言われていて、出現すればその後チャートが上昇する確率がかなり高くなっています。

陽の大引け坊主は実体が5%以上が目安です。

上昇が継続することを示しています。


最後は寄付き坊主です。

短い上ヒゲだけがあるローソク足パターンで、丸坊主と同じく投資家の強い上昇への期待が反映されています。

ただ、寄付き坊主は同時に相場の上昇の一服を意味する場合もあります。

高値圏で出現したり上ヒゲが長い場合は反落する可能性があるので、しっかりと相場の流れを読まなければいけません。

大陽線の他に「小陽線」と呼ばれるローソク足もあります。

コマ 相場がもみ合っている
レンジ相場での出現はレンジ継続の可能性大

コマは買いと売りの値動きが互いに消化しあい、結果的に始値と終値が同じような価格の水準になったことを意味するローソク足です。

2種類あって、左側の実体が長いコマは買いの強さを表しています。

右側の実体が短く実物のコマにより近い形になっているローソク足は、様子見の姿勢が強いことを表しているローソク足です。

トレンド相場にもレンジ相場にも出現します。

相場が拮抗状態にあることを意味するローソク足です。


上級者になるとコマでトレンド転換も予想します。


次は下陰陽線のカラカサです。

ある程度実体がある 底堅さ
実体が小さく下ヒゲが長い 売り優勢から買い優勢へ
安値圏での出現に注意

カラカサは終値=高値で実体が小さく下ヒゲが長いローソク足です。

売りの勢いが強く優勢だった状態だったのに、その後買いの勢いが上回ったことで高値引けになったことを表しています。

安値圏で出現すると、上昇に転換する可能性が高いです。

右側のカラカサローソク足が高値圏で出現したら首吊り線と呼ばれ、下ヒゲが長ければ長いほどトレンド転換のサインの信憑性が高くなります。

次は上影陽線のトンカチです。

ある程度実体がある 底堅いが上値の重たさもある
実体が小さく上ヒゲが長い 一時的な上げ幅の拡大
継続しない

トンカチは逆ハンマーとも呼ばれるローソク足です。

基本的に下降トレンドに出現します。売りの圧力が緩んだ時にトレンドの底値圏に出現し、上昇へ反転する可能性を示しているのです。

高値圏で出現すると、下落へ転換する可能性が高いと判断します。

相場の勢いが落ちていることや反転の判断ができるローソク足です。


陰線

次は陰線のローソク足の代表的な4つをご紹介します。

陽線の逆パターンなので難しいことはありません。同じように大陰線・小陰線・下影陰線・上影陰線の順にご紹介します。

まずは大陰線の3パターンです。

陰線の坊主3種類

丸坊主 強気サイン
大引け坊主 安値から少し戻りつつある
ただ、売り圧力が強い
寄付き坊主 一時的なプラスへの上昇
ただ売りが優勢なので売りのサイン

陰の丸坊主は始値=高値・終値=安値で、投資家の大きな失望が反映されている下落の可能性を示すローソク足です。

悪いファンダメンタル要素が発生すると出現しやすくなります。

大陰線の丸坊主・大引け坊主・寄付き坊主は、一時的な売りの優勢を示唆していると覚えておきましょう。

次は小陰線のコマです。

陰線の坊主3種類
ある程度実体がある 売りの強さ
実体が小さい 様子見の強さ

陽線のコマと同じく相場に迷いがあることを意味しています。

上昇トレンドのトップでコマが出現すると強気筋の勢いが落ちている状態だと判断できるので、弱気トレンドに変わる可能性が把握できます。

反対に下降トレンドのボトムで出現すると、強気トレンドになるかもしれません。

実体とヒゲの長さをしっかり見て下さい!


次は下影陰線のカラカサです。

始値を高値として一時的に下落を見せたものの、最終的には持ち直すことができた場合に出現するローソク足となっています。

ある程度実体がある 上値の重たさ
実体が小さい 安値圏で出現すると反転の可能性
高値圏で出現すれば警戒を示唆

陰のカラカサは安値圏で出現すると、上昇への転換を示します。

高値圏で出現した時は首吊り線とも呼ばれ、天井と判断します。単純に反転だと即決せずに、今までの値動きを見て判断して下さい。

カラカサの次の足で判断しやすいので、焦らず見守りましょう。

最後は上影陰線のトンカチです。

ある程度実体がある 底堅いがわずかに売りが優勢
実体が小さい 高値圏で出現すると買い
下落に転換する可能性

陰のトンカチは高値圏で出現すると反転の可能性を意味し、安値圏で出現すると売りが強くなる可能性を意味しています。

高値まで上昇はしたものの、下落の圧力が強い状態です。

結果的に下落するとトンカチが形成されます。高値圏で出現するトンカチは下落への転換の可能性が高いので気をつけて下さい。

ローソク足は奥が深いんですね!


陽線・陰線で示す意味が違うのでしっかり勉強しておきましょう。


その他

陽線・陰線の他にも覚えておきたいローソク足があります。

寄引同時線の「トンボ・塔婆(トウバ)・十字線・四値同時線」の4種類です。

その他のローソク足

トンボ 一時的に売りが強くなるが買い戻しが入る
安値圏で出現すると反転の可能性あり
塔婆(トウバ) 売り圧力に押し戻された
高値圏で出現すると売りサイン
十字線 様子見の強さ
転換の可能性
四値同時線 値動きがほぼない
転換の可能性を示すこともある

トンボは始値・終値・高値が同じだった時に、安値があった場合に出現します。

上ヒゲがなく下ヒゲだけあり、T字に形成されるのでその名の通りトンボのような形をしていることから名付けられました。

安値圏で出現すると売買の拮抗を示唆しています。

下降トレンドから上昇トレンドへ転換するかもしれないというサインです!


反対にトウバは下ヒゲがなく、長い上ヒゲがあります。

買いの勢力が上回ったなと思ったら、売りの勢力が再び強くなったことを意味しているローソク足です。

トウバが出現すると、下落の可能性が高まります。

高値圏でトウバが出現した時は上げ止まりのサインとして機能する可能性が高いです。

じゃあ十字線はどういう意味ですか?


十字線は始値と終値が等しいまたはほぼ同じレートを示すローソク足です。

値動きやトレンドが均衡へ変化したことを示唆するシグナルで、短絡的な値動きやトレンドの反転を素早く知ることができます。

最高値や最安値の可能性や否定を判断することが可能です。

最後は四値同時線。ローソク足の形を見て分かるように、相場にまったく変化が起こっていないことを意味しています。

ほぼヒゲで形成されているのが特徴です。

トレンドの終わり段階に出現するローソク足です。


ローソク足のパターン

ローソク足の意味を覚えたら、パターンを勉強しましょう。

パターンとは複数のローソク足の状態を見て相場を読むことです。FXのテクニカル分析では必須スキルとなります。

種類が多いのでFXで重要なパターンを厳選して解説します。
 

ローソク足のパターン・はらみ足
・つつみ足
・酒田五法

パターンになるとより難しく感じますが、覚えればちゃんと読めるようになります。

FX分析を有利にするためにも、しっかり勉強しておきましょう。

はらみ足

1つ目のローソク足のパターンははらみ足です。

トレンド転換のタイミングを判断するための材料で、インサイドバーとも呼ばれています。

2本のローソク足からなるチャートパターンで、はらみ足だと判断するための条件は2つです。

条件① 2本目のローソク足が1本目のローソク足の高値と安値の間に収まっている
条件② 2本目のローソク足が1本目のローソク足の実体に収まっている

1本目のローソク足が陽線なら陽のはらみ足です。反対に1本目のローソク足が陰線なら陰のはらみ足となります。

はらんでいる足が陽線なのか陰線なのかで判断して下さい。

陽はらみ足・陰はらみ足

FXにおいてはらみ足が出現した時は、値動きが小さくなっています。

今発生しているトレンドが終わりに向かっている可能性が高いので、素早く発見して今後に備えることが重要です。

陽のはらみ足の後は上昇トレンドが発生しやすい傾向があります。

反対に陰のはらみ足の後は下降トレンドが発生しやすいです。

つつみ足

2つ目のローソク足のパターンはつつみ足です。

2本のローソク足のパターンで、1本目のローソク足の実体が2本目のローソク足で完全に包まれている状態のことを言います。

別名はアウトサイドバーです。

はらみ足と同じように陽のつつみ足、陰のつつみ足があります。

陽のつつみ足と陰のつつみ足

2本目のローソク足の終値が、1本目のローソク足の始値を超えているのです。

陽のつつみ足は下降トレンドの底で発生し、上昇トレンドへ転換する可能性があることを意味しています。

売りの勢いが失速している状態です。

陰のつつみ足は上昇トレンドの天井で発生し、陽のつつみ足と違って弱気のシグナルなので注意して下さい。

出現 サイン
陽のつつみ足 下降トレンドの底 強気の反発
陰のつつみ足 上昇トレンドの天井 弱気の反発

当然、つつみ足が出現すれば100%トレンドが転換するとは限りません。

相場の状況にもよりますが、高値圏でつつみ足が出現したら売りエントリー・安値圏でつつみ足が出た時は買いエントリーと覚えておきましょう。

つつみ足にもダマシはあるんですか?


あります。レジスタンスラインを抜けたのに即反転というなどがあるので、移動平均線やRSIなども確認しましょう。


FXで使える酒田五法のパターン

最後にご紹介するのは酒田五法です。

FXではかなり多くの人が参考にして分析をしているチャートパターンで、日本古来の歴史ある分析方法となっています。

酒田五法の基本のチャートパターンは5つです。
 

酒田五法の基本パターン①三山
②三川
③三空
④三兵
⑤三法

FXの分析に酒田五法を使うなら、上記の5つのパターンを把握しておく必要があります。

最近の相場ではあまり使うタイミングがないパターンもありますが、今回は5つ全てを解説するので参考にして分析をしてみて下さい。

三山(さんざん)

三山は5つの中で最も重要なパターンです。

ヘッドアンドショルダーズとも呼ばれていて、ローソク足が天井を形成している動きを指しています。

山が3つできるので三山です。

三山のチャートパターン

3回最高値や最高値付近まで大きく上昇し下落する動きを繰り返すので、山が3つ完成しました。

FXでは一般的に三山が形成されたら上昇トレンドの終了と判断されるので、多くのトレーダーが売りに動く傾向があります。

トレンド転換の可能性を予想して、値動きを観察しましょう。

初心者にも見つけやすいパターンですね!


三川(さんせん)

2つ目のパターンは三川です。

三山の逆パターンなので逆三山と読んでいる人もいます。三川とは反対で、山ではなく谷が形成されて三川です。

三川のチャートパターン

安値の更新を3回失敗したことからもう突破しないだろうと判断し、相場の底を見極めます。

また、三川には宵の明星と明けの明星があり、それぞれ天井打ちと底入れのサインとしてFX分析では活用されています。

宵の明星と明けの明星

宵の明星は上昇トレンドの天井で発生し、トレンドが転換して下降する可能性を示しています。

反対に明けの明星は下降トレンドの底で発生です。

三川宵の明星と三川明けの明星はFXでは代表的なパターンなので、ぜひここで覚えていって下さい。

三空(さんくう)

3つ目のパターンは三空(さんくう)です。

長い期間にわたり上昇を続けた後や下降を続けた後に、トレンド方向へ3つ以上の窓が続いたチャートパターンとなっています。

相場の行き過ぎの判断が可能です。

FXの逆張りトレーダーにとってはチャンスです!


相場の高値圏で出現する三空踏み上げと安値圏で出現する三空叩き込みがメジャーです。

かなり強い買いや売りの材料が出ているケースが多いため、取引をするのは勇気が必要ですが思い切って逆張りというパターンになっています。

三空踏み上げと三空叩き込み

高値圏で陽線4本と3つの窓が出現するパターンが三空踏み上げです。

逆に安値圏で陰線4本と3つの窓が出現するチャートパターンのことを三空叩き込みと言います。

酒田五法はほとんどが順張りですが、三空ははっきりとした逆張りです。

難易度が高いFXトレードになるので分析が重要で、スキル以外に資金が一定以上あることも取り入れる条件となっています。

初心者なので今は避けておきます!


三兵(さんぺい)

4つ目は三兵(さんぺい)です。

連続して陽線または陰線が続くことなので、他のパターンと比べてもシンプルなパターンと言えるでしょう。

3本連続して陽線が出る赤三兵と3本連続して陰線が出る黒三兵が有名です。

赤三兵と黒三兵

赤三兵は本格的な上昇相場の前兆を示すパターンです。

ただ、2本目・3本目のローソク足のヒゲが長い場合は、ダマシになる可能性もあり「赤三兵の先詰まり」なので気を付けて下さい。

逆パターンが黒三兵です。

黒三兵は別名「三羽カラス」とも呼ばれていて、暴落する前兆を示すチャートパターンとなっています。

江戸時代の人はカラスを不吉な例えに使っていたんです。


だから三羽カラスなんですね!


三法(さんぽう)

酒田五法のパターンの最後は三法(さんぽう)です。

動きがない相場では休止し、再び相場が活動を始めたら取引を開始するという分析方法を意味しています。

要はレンジでは取引をせず、動きが出たら取引をする方法です。

取引は順張りで行います。

上げ三法と下げ三法

上げ三法 レンジ相場の高値を上抜けして買いエントリー
下げ三法 レンジ相場の安値を下抜けしてから売りエントリー

上げ三法は大陽線が出現した後に、小陽線・小陰線が連続して出現し相場の調整が行われて再び大陽線が出現するパターンです。

逆に下落・レンジ・下落のパターンになると下げ三法となります。

三法のチャートパターンは大陽線・大陰線の後に、続く3線が出現していることが絶対条件なので覚えておいて下さい。

相場には買い・売りだけではなく休みもあるんです!


レンジ相場のことですね!


ローソク足のプライスアクション

では最後にローソク足のプライスアクションを見ていきましょう。

プライスアクションとは連続して出現しているローソク足のパターンから、今後の相場の値動きを予想することです。

インジケーターを使用するテクニカル分析とは違います。

テクニカル分析 計算式に値動きの数値を当てはめ計算し分析をする
プライスアクション ローソク足のパターンから値動きを予想する

相場の値動きそのものに注目した分析方法です。

テクニカル分析よりも分析にかける時間が短いので、判断を急ぐ状況の時にはプライスアクションを使う人もいます。

極端な話ですが、1本のローソク足だけで予想ができるケースもあるのです。

FXにおいて相場分析にも役立ちますが、大衆心理を読み取ることもできるのでパターンを覚えておくと有利になります。

スラストアップ・スラストダウン

トレンドの強さや持続性が判断できるのがスラストです。

上昇トレンドが強い傾向があることを示すのがスラストアップ、下降トレンドが強い傾向があることを示すのがスラストダウンとなります。

前日の高値または安値と当日の終値を見て下さい。

スラストアップとスラストダウン

スラストアップ ・ローソク足の終値が前日の高値を更新
・上昇トレンドが強い
・買い注文が増加し価格が上昇している
スラストダウン ・ローソク足の終値が前日の安値を更新
・下降トレンドが強い
・売り注文が増加し価格が下落している

スラストアップのローソク足のパターンが連続して出現した時は、かなり大きな上昇トレンドが発生する可能性があります。

スラストダウンは下降トレンドに頻発するパターンです。

連続してスラストダウンが出現した時は、かなり強い下降トレンドが発生する可能性があるのでよく見ておきましょう。

簡単にエントリーを決めると急下落のリスクがるので要注意です。

スラストアップ・スラストダウンだけで判断しても大丈夫ですか?


根拠を持たせるためにも単独で判断せずに価格や他のローソク足の値動きやパターンも見て判断して下さい。


リバーサル(転換)

リバーサルは相場の転換を示すプライスアクションのパターンです。

FXではスラストアップ・スラストダウン同様に認知度が高く、プライスアクションによる分析を行う時に注目されています。

継続のパターンよりも転換のパターンの方がサインは遅いです。

リバーサルには強気リバーサルと弱気リバーサルの2種類があり、直前のローソク足の実体と終値で読み取っていきます。

強気リバーサルと弱気リバーサル

強気リバーサル ・取引中に安値を更新
・その後、直前のローソク足の実体を上回る終値をつける
弱気リバーサル ・取引中に高値を更新
・その後直前のローソク足の実体を下回る終値をつける

ローソク足の実体だけではなく、終値が高値を更新するパターンもあります。

もし実体も高値も更新するプライスアクションになった場合は、最も強い強気リバーサルが出現している状況です。

価格の上昇に備えておいて下さい。

実体も安値も更新するプライスアクションになった場合は、最も強い弱気リバーサルの出現です。

価格の下落が予想されるので備えておきましょう!


ランウェイアップ・ランウェイダウン

ランウェイはトレンドが継続している時に出現するパターンです。

FXの取引をする時にトレンドの発生や継続の確認をしたい時、ランウェイアップ・ランウェイダウンを探してみて下さい。

価格水準の切り上げ・切り下げを探していきます。

ランウェイアップ・ランウェイダウン

ランウェイアップ・ランウェイダウンのパターンには条件があります。

2つの条件を満たすローソク足が出現しているかどうかを確認して下さい。

ランウェイアップ ①高値が過去◯本のローソク足の高値以上
②安値が◯本先のローソク足まで下回っていない
ランウェイダウン ①安値が過去◯本のローソク足の安値以下
②安値が◯本先のローソク足まで破られていない

対象とするローソク足の本数は事前に決めておきます。

今回はFXの日足チャートによる分析と仮定したので、5本のローソク足を目安にしています。

ランウェイアップやランウェイダウンは、相場の勢いをチェックする時に最も有力なサインと言われているパターンです。

ただ、前後のローソク足の確認は絶対に行って下さい。

フォールスブレイクアウト

最後にご紹介するのはフォールスブレイクアウトです。

過去の高値や安値を更新したので期待をしたものの、レジスタンスラインやサポートラインでのブレイクに失敗した時に出現します。

要するに高値や安値の更新はフェイクだったということです。

フォールスブレイクアウト

ブレイクを期待したタイミングで打ち砕かれています。

重要視されている価格のブレイクが一転することで、転換の値動きが急加速する可能性を示しているプライスアクションのパターンです。

FXでは過去の高値は買い、安値は売りのターゲットになります。

でも1回目標を達成したらそれ以上は上がらない(下がらない)という警戒や失望から、増えていくのが利益確定の動きです。

一連の動きの影響を受けてフォールスブレイクアウトに繋がります。


反対勢力の力によってトレンドが変わってしまうんですね!


他にもたくさんのプライスアクションがあるので、勉強してみて下さい。

全部を覚えようとするとかなり難易度が高いため、自分のFXトレードでよく見るパターンを覚えていくことをおすすめします。

最近のFX相場では現実的ではないサインはスルーしましょう。

FXのローソク足のパターンについてのまとめ

今回はFXのローソク足のパターンについて解説しました。

分析ができるようになるには、まずはローソク足の意味を理解し、チャートが読めるようになることからスタートして下さい。

FXにはたくさんの手法があるので、攻略は限定されていません。

ローソク足の読み方・パターン・プライスアクションは、MT4やMT5で実際の相場を見ながら勉強するのが一番です。

エントリーも実際にしてみる時は、デモを活用しましょう。

ローソク足がマスターできれば自信を持ってFX取引に挑めるようになります!


基本からコツコツ勉強してみます。


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