エリオット波動でFX分析!理論を使って有利な戦略を立てる方法を解説
エリオット波動はFXでよく使われれている理論です。
為替相場のトレンドが把握できるテクニカル指標で、チャートパターンを探して今後の方向性やトレンドを分析していきます。
ただ、エリオット波動は知識なしでは使いこなせません。
そこで今回はエリオット波動とは・チャートパターン・使い方・注意点などを詳しく解説します。
実際にチャートを見ながら勉強すると理解しやすいです。
一緒にエリオット波動をマスターしましょう!
FX分析に有効!エリオット波動とは
エリオット波動は1938年にアメリカのアナリストが発見した理論です。
正式にはエリオット波動理論と言います。景気の上げ下げの動きをチャート上の値動きにおいても確立させたのがエリオット波動です。
本来は株式投資の分析方法でしたが、現在はFXやバイナリーオプションなど幅広く活用されています。
エリオット波動は【相場の波動は5つの上昇波(推進)と3つの下降波(修正)を基本としてひとつの周期が成り立つ】という理論です。
上記のように一定のサイクルを繰り返しながら相場は動いていくという考え方です。
例えば上昇トレンドの場合は5つの波動を形成して上昇、3つの波動を形成して下降をします。
反対に下降トレンドだとすると、5つの波動を形成して下降、3つの波動を形成して上昇するということになるのです。
波動の規模は9パターンあります。
サブミニュエット | 数分 |
---|---|
ミニュエット | 数日 |
マイナー | 10週 |
インターミディエイト | 30週~50週 |
プライマリー | 3年~5年 |
サイクル | 10年 |
スーパーサイクル | 50年 |
グランドスーパーサイクル | 100年以上 |
ミレニアムサイクル | 1000年以上 |
最も長いエリオット波動の周期は1,000年周期のミレニアムサイクルで、なんとローマ帝国が滅亡した頃にスタート、産業革命なども含まれる壮大なものです。
本当にFXに有効なのかと疑問に思った人もいるでしょう。
でもエリオット波動は1987年のブラックマンデーの大暴落や1929年の世界恐慌まで見破ったすごい理論なのです。
ちゃんと実績がある理論なんですね!
だからこそFXや株式投資で長年使われているんです。
エリオット波動の基本原則
エリオット波動の基本は推進5波・修正3波です。
上昇トレンドを例にエリオット波動の波動を見てみましょう。
推進波の中に5つの波があり、修正波の中に3つの波があることが分かります。
チャートを見ると分かるように修正波は推進波の5つの波動が形成された後の、値動きが逆行している時に形成される波のことです。
エリオット波動には3つの基本原則があります。
エリオット波動の基本原則①第3波が1番短くなることはない
②第2波が第1波よりも安値をつけることはない
③第4波が第1波の高値を下回ることはない
推進波の5つの波動において、1波・3波・5波の中で3波が最も短くなることはありません。
さらに、2波が1波の始点を超え修正することもないです。
そして4波が1波の高値を割り込むこともありません。
上記の3つの原則を満たしている時にエリオット波動は成立し、調整波の予想が立てやすくなるのです。
もちろん3原則すべてを満たしたからと100%エリオット波動が成立するとは限りません。
他の情報や根拠と組み合わせないとダメですね!
6つ小波動とチャート
では次にエリオット波動の6つの波動をチャートのパターンです。
エリオット波動にはI波・V波・Y波・P波・N波・S波の6つの波動があり、それぞれにチャートパターンが異なります。
I波動 | ・1本線で上昇または下降だけを示すシンプルな波動 ・I波動が形成されたらV波動になる可能性が高い |
---|---|
V波動 | ・2つ連続して形成されたI波動 ・I波動の後に形成される ・N波動へ繋がっていく可能性が高い |
Y波動 | ・逆三角形のペナントを形成 ・高値、安値を更新しつつ三角が大きくなる ・エントリーのハードルはかなり高い |
P波動 | ・Y波動の反対の波動で三角形のペナントを形成 ・三角持ち合いで現れる ・N波動へ繋がっていく可能性が高い |
N波動 | ・上昇や下降の値幅が等しい ・N波の中に色々な波動が形成されることが多い ・トレンド中やレンジでも形成される |
S波動 | ・高値や安値を更新した後の修正波が入った時に注目 ・前回の高値や安値をレジサポラインとして反発し高値や安値をつける波動 ・N波動の後に反発して形成する傾向がある ・強気トレンドの時に発生しやすい |
赤い点線のラインはレジスタンスラインです。
この6つの小波動と先に解説した8つの波からチャートパターンを確認し、トレンド回帰型または転換型かを見極めていきます。
次はFXで参考にされているチャートパターンをご紹介します。
少しずつ難しくなってきましたね…
ひとつずつ覚えていきましょう!次はチャートパターンを解説します。
トレンド転換型チャートパターン
まずはトレンド転換型のチャートパターンです。
エリオット波動の第3波や第5波でトレンド転換型が出現しやすい傾向があります。
FXの分析で参考にしたいトレンド転換型のチャートパターンを、全部で5種類ご紹介します。
ダブルトップ・ダブルボトム
まずはダブルトップ・ダブルボトムです。
ネックラインより上にM型の山が形成された場合はダブルトップ、ネックラインより下にW型の谷が形成された場合はダブルボトムとなります。
どちらも上昇トレンドまた下降トレンドの終盤に発生します。
ダブルトップは毛抜き天井とも呼ばれます。
相場の天井を示しているチャートパターンで、価格が大きく上昇して一度下落、そして再び前回の上昇した価格付近まで上がり、下落に転じた形です。
天井を打ち、下落トレンドになる可能性が高まっています。
2番天井では前回の反転も踏まえて、これ以上上昇しない気配を感じます。
ただ、下降トレンドに入っているのかの判断はまだ早すぎるので、ネックラインを超えてダブルトップが完成してからエントリーです。
必ず完成してからエントリーするようにして下さい。
ダブルボトムは毛抜き底とも呼ばれています。
相場の底を示しているチャートパターンで、価格が大きく下落して一度上昇、そして再び前回の下落した価格付近まで下がり、上昇に転じた形です。
底を打ち上昇トレンドになる可能性が高まっています。
2番底では前回の反転も踏まえて、これ以上下降しない気配を感じます。
だた、上昇トレンドに入ったかの判断はまだ早すぎるので、ネックラインを超えてダブルボトムが完成してからエントリーして下さい。
ダブルトップとダブルボトムは逆パターンなので覚えやすいですね!
ヘッドアンドショルダー
ヘッドアンドショルダーにもトップとボトムの2パターンがあります。
エリオット波動では出現する頻度はそこまで多くないチャートパターンですが、FXでは高精度なトレンド転換の判断が可能です。
まずはヘッドアンドショルダーズトップを解説します。
三尊とも呼ばれている相場の天井を示すチャートパターンで、山が3つ谷が2つの形から形成されているのが特徴です。
1つ目の山が形成された後に、その山の高値を更新してヘッドが形成されます。
高値が更新されたので上昇する力は強いと判断できますが、前回の戻りの安値と同じくらいまたは以下まで下落しました。
売りの力が強くなってきたと判断できます。
そして反発が見られますが前回の高値は更新されずにネックラインを下抜けしたので、上昇トレンドの終わりと判断します。
売りサインですね!
次はヘッドアンドショルダーズボトム、逆三尊です。
トップとは反対のチャートパターンで、1つ目の谷が形成された後にその谷の安値を更新して、ヘッドが形成されます。
安値が更新された時点ではまだ下降の力は強いです。
ただ、前回の戻り高値と同じくらいまたは以上に上昇すると、買いの力が強くなってきたと判断します。
反落しても前回の安値は更新されず、ネックラインを上抜けしました。
下降トレンドが終わったサインとなり、ヘッドアンドショルダーズボトムが完成し、買いシグナルと判断することができるのです。
ネックラインは最初の戻り高値と2つ目の戻り高値で引いています。
ライン
ラインは等インフォーメーションとも呼ばれています。
一直線で天井や大底を形成していると判断できるチャートパターンです。
今回はラインボトムで解説します。
パターンを見ると分かるように、相場が横ばいに動いています。
何度も下値に挑戦しているのですが抜けられず、最終的には上昇に転じてしまいました。
ライントップの場合は何度も上値に挑戦するのですが抜けきれず、最終的に下落に転じるチャートパターンが形成されます。
ソーサーとそっくりだから間違えないように気をつけて下さい!
ソーサー
ラインと似たようなチャートパターンです。
ただ、ソーサーの場合は天井や底の部分が直線ではなく、曲線になっているので間違えないように注意して下さい。
比較し易いように、安値圏で出現するソーサーボトムでご紹介します。
緩やかな下降で大きな反発もなく横ばいに推移しています。
少しずつ下値を切り下げているので、お椀型のような曲線のラインが形成されているのです。
ソーサーボトムではネックラインを超えたら、本格的な上昇と判断します。
高値圏で出現するソーサートップの場合は、ネックラインを超えたら本格的な下落と判断して下さい。
ポイントはネックラインを超えるかどうかです。
スパイク
スパイクはスパイクフォーメーションのことです。
他のチャートパターンと同じようにスパイクトップとスパイクボトムの2種類があり、それぞれに複数の呼び方があります。
スパイクトップ | ・V字トップ ・尖端天井 |
---|---|
スパイクボトム | ・V字ボトム ・尖端底 |
スパイクのチャートパターンは、鋭角な形を形成するのが特徴です。
多くのFXトレーダーからは見極めが難しいと言われているので、まだ慣れないうちは分析の参考にしなくても問題ありません。
メジャーなサインを探すようにしましょう。
トレンド方向へ急激に上昇したり下落して、転換するチャートパターンです。
より細かく言うと、急激に上昇や下落をした後に元の価格に戻って、さらに元の価格を抜けてから反転する動きを見せます。
大きな値動きだけで判断するのは早いです。
必ず急上昇や急下降の後に元の価格を抜けるまでは、エントリーの判断は待って下さい。
トレンド回帰型チャートパターン
次はトレンド回帰型のチャートパターンです。
エリオット波動の第2波や第4波でトレンド回帰型が出現しやすい傾向があります。
FXの分析で参考にしたいトレンド転換型のチャートパターンを、全部で5種類ご紹介します。
トライアングル
エリオット波動の修正波トライアングルです。
トライアングルはA・B・C・D・Eの5つの波動で形成され、全体でトライアングルになる場合もあれば、どれか1つだけトライアングルになることもあります。
基本的なトライアングルの特徴は6つです。
トライアングルの特徴①A~Eの5つの波動から形成される
②値動きの幅が少しずつ小さくなっていく
③C波は値動きが長くなりやすく複雑になりやすい
④E波はラインを超えて値動きしやすい
⑤トライアングルが完成した後は元のトレンド方向へ大きく動きやすい
以上の特徴をふまえて、トライアングルを探していきます。
パターンは全部で4種類です。
① | ノーマルトライアングル |
---|---|
② | バリア型トライアングル |
③ | ランニングトライアングル |
④ | 拡大型トライアングル |
トライアングルはインパルスの2波には基本的に出現しません。
そしてエリオット波動の推進波が動き始める直前に出現しやすい特徴があります。
E波の終点でベストなタイミングでエントリーができたら、次の衝撃波の1波からの参加になるので大きな利益も期待できます。
FX初心者はまだ難しいと思うので、慣れてから挑戦して下さい。
突き詰めると奥が深くもっとたくさんの知識が得られます。
ブロードニングフォーメーション
次はブロードニングフォーメーションです。
トライアングルとは反対のパターンで、上昇や下落の幅が少しずつ広くなっていくチャートパターンになります。
逆三角持ち合いとも呼ばれています!
高値の更新・安値の更新を交互に繰り返して大きくなっていく波動です。
取引量や取引の参加者が少しずつ増えていくタイミングで形成されるチャートパターンとなっています。
よって、天井付近に出現することが多いです。
上抜けをする可能性も当然あるのですが、基本的には高値を更新すると期待をかけて下落します。
ペナント
ペナントは強い上昇トレンドや下降トレンドに出現しやすいです。
高値と安値の幅が狭くなっていった時に、三角形に似た形を作ることからペナントと呼ばれているチャートパターンとなっています。
ペナントは上昇ペナントと下降ペナントの2種類です。
ペナントが形成されたら、値動きが三角形の上または下を突き抜ける動きをすることがあります。
この値動きの方向へトレンドが続いていくことが予想可能です。
FX分析ではペナントを単体で使うことはほとんどなく、他のインジケーターと組み合わせて使われるのが一般的となります。
値動きの動向が分かりやすいですね!
フラッグ
フラッグはFXのチャートパターンとして有名です。
一定期間のチャートに上値抵抗線と下値抵抗線を引くと、先に発生しているトレンド部分がポールとなり旗がなびくような形に見えます。
フラッグのチャートパターンは2種類です。
上昇フラッグは上昇トレンドが落ち着いて、高値と安値が少しずつ切り下がることで抵抗線が右肩下がりになります。
上値抵抗線を上抜けしたら上昇フラッグが完成です。
再び価格が上昇に向かっていく買いのシグナルです。
反対に下降フラッグは下降トレンドが落ち着いて、高値と安値が少しずつ切り上がることで抵抗線が右肩上がりになります。
下値抵抗線を下抜けしたら下降フラッグの完成です。
再び価格が下降に向かっていく売りのシグナルと判断できます。
ウェッジ
ウェッジは高値と安値が同じ方向で切り上げまたは切り下げをしながら、値幅が縮小されていくチャートパターンのことです。
上昇ウェッジと下降ウェッジの2種類があります。
上昇ウェッジは高値も安値も切り上げつつ幅が狭くなっていくパターンで、上昇トレンドの転換シグナルになることが多いです。
反対に切り下げつつ幅が狭くなるのが下降ウェッジとなります。
下降ウェッジは下降トレンドの転換シグナルになることが多いです。
FX分析のエリオット波動の使い方
次はFX分析のエリオット波動の使い方です。
優秀なエリオット波動ですが、 残念ながらエントリーの決定打がないので単体でFX分析をするのはおすすめしていません。
相性のいいインジケーターや理論と組み合わせて分析をします。
エリオット波動の使い方①インジケーターと組み合わせる
②フィボナッチと組み合わせる
③1波や2波は様子を見る
では詳しくFX分析のエリオット波動の使い方を見ていきましょう。
インジケーターと組み合わせる
まずはエリオット波動とインジケーターの組み合わせです。
FX分析では移動平均線やRSIなどのインジケーターを組み合わせて、相場の勢いやトレンドなどを分析してエントリーします。
同じようにエリオット波動の理論にもインジケーターをプラスするのです。
波動を見た時に確認しやすくする時に相性がいいのは、FX分析の代表的なインジケーターである移動平均線。
移動平均線を挿入することで視覚的に値動きが確認しやすくなりました。
多くのトレーダーがFX分析で注目するエリオット波動3波が見つけやすくなるので、ベストな組み合わせと言えます。
20日の移動平均線を使っている人が多いのでおすすめです。
移動平均線は1本だけでいいんですか?
1本だけでも効果はあります。複数挿入してもいいですが、入れすぎに注意して下さい。
もっと直線的にエリオット波動が確認したい場合は、ジグザグがおすすめです。
移動平均線のように滑らかな線ではなく、名前の通り線が直線で動きのある相場を全体的に見るとジグザグしているように表示されます。
MT4にもMT5にも標準搭載されているので、すぐに使えます。
相場の値動きを視覚化してくれるインジケーターなので、エリオット波動との相性は抜群なのです。
エリオット波動用に作られたインジケーターも販売・配布されていますが、無料の範囲内で十分なので有料ツールには手を出さないようにしましょう。
有能なツールもありますが、中には詐欺ツールも存在しています。
フィボナッチと組み合わせる
エリオット波動はフィボナッチとの相性が抜群です。
フィボナッチとは数学者レオナルド・フィボナッチが発見しました。フィボナッチ数列や比率を使って相場の分析をするテクニカル指標となっています。
フィボナッチ数列 | 前の2つの数字の和が次の数字になる 1・1・2・3・5・8・13・21・34・55・89… |
---|---|
フィボナッチ比率 | フィボナッチ数列を発展させたもの |
フィボナッチ数列は簡単な計算で証明できます。
1+1=2
1+2=3
2+3=5
3+5=8
上記の表のように前の2つの数字の和が次の数字になります。
さらに発展させたのがフィボナッチ比率で、「1・1・2・3・5・8・13・21・34・55・89…」を、それぞれ1つ後の数字で割ってみて下さい。
1 ÷ 1 = 1
1 ÷ 2 = 0.5
2 ÷ 3 = 0.67
3 ÷ 5 = 0.6
5 ÷ 8 = 0.625
8 ÷ 13 = 0.615
13 ÷ 21 = 0.619
21 ÷ 34 = 0.618
34 ÷ 55 = 0.618
55 ÷ 89 = 0.618
途中で答えが0.618になりました。
同じ用にフィボナッチ数列をそれぞれ2つ後ろの数で割っていくと、途中から答えが0.382になっていきます。
さらに3つ後ろの数で割ると0.236になっていくのです。
反対にフィボナッチ数列のをそれぞれ1つ前の数で割っていくと、途中から答えが1.618になっていきました。
1 ÷ 1 = 1
2 ÷ 1 = 2.0
3 ÷ 2 = 1.5
5 ÷ 3 = 1.667
8 ÷ 5 = 1.6
13 ÷ 8 = 1.625
21 ÷ 13 = 1.615
34 ÷ 21 = 1.619
55 ÷ 34 = 1.618
89 ÷ 55 = 1.618
この1.618は黄金比率と呼ばれています。
花の花弁もフィボナッチの黄金比であることが多く、国旗などにも活用されています。もちろんFX分析にも応用可能です。
フィボナッチリトレースメントを使えば、相場の一時的な上昇・下落の予想ができます。
チャートには挿入からオブジェクトを開き、フィボナッチリトレースメントをクリックすれば簡単に挿入可能です。
どの程度戻ったのか簡単に確認できるようになりました。
他にも、フィボナッチエクスパンションを使えば、利確や損切りのポイントの分析に役立ちます。
トレンドがどのくらい伸びるかの予想も可能です。
エリオット波動の伸び率をエクスパンションで予想します。
3波 | ・1波の161.8%や261.8%が目安 |
---|---|
5波 | ・1波と同じくらいの長さになりやすい ・1波~3波の高値までの1.618倍になることもある |
C波 | ・A波の161.8%や261.8%が目安 ・1波~5波の38.2%、50%、61.8%、78.2%、100%になる場合もある |
まとまった利益の獲得を狙っているのであれば、推進波またはC波をターゲットにエクスパンションを引いてみて下さい。
エリオット波動にはリトレースメントよりもエクスパンションが合うと言われています。
3波は1波よりも長いという理論から2波の安値で買い・3波の高値で利食いするのであれば、1と1.618が指標です。
切り上げを確認してからエクスパンションを挿入しましょう!
1波や2波は様子を見る
エリオット波動を使ったFX分析では1波や2波は様子を見たいです。
なぜならエリオット波動で最も伸びやすいと言われているのは3波なので、絶好のポイントを狙うには不安要素があるポイントは避けたいから。
売りの利確や損切り、買いの新規注文が多いのが3波です。
例えば青丸のポイントは、下降トレンドの途中の戻しが疑えます。
そして赤丸のポイントはチャートを見ると分かるように、直近安値を割っていないので下降トレンドが終わったと判断するトレーダーが増え利確や損切りも多くなるのです。
同時に、買いのチャンスと判断する人が増えるため3波は上昇圧力が強まります。
だからこそ1波・2波では様子を見て、フィボナッチなどを挿入して3波で判断をすることをおすすめします。
3波を狙う時はフィボナッチエクスパンションを活用しましょう!
エリオット波動の弱点
エリオット波動はFX分析ではかなり活用できる理論です。
ただ、FXトレーダーの中には「提唱したラルフ・ネルソン・エリオットは会計士であり相場士ではないから信用できない」という人もいます。
FXでも通用する理論と言われていますが、感じ方は人それぞれです。
じゃあエリオット波動には弱点はないってことでいいのかな?
弱点はあります…
エリオット波動は100%正確と言い切ることはできず2つの弱点があるので、理解したうえで分析に活用するようにして下さい。
エリオット波動の弱点①主観なので理論通りとは限らない
②エントリーや決済の明確なシグナルではない
適切な状況で正しく使い、参考にするのが理想です。
主観なので理論通りとは限らない
エリオット波動の理論は長年のデータから導き出された信頼できるものです。
ただ、FX分析にエリオット波動の理論を当てはめる時は、どうしてもトレーダーの主観になるので思惑通りにいかないこともあります。
例えば理論を当てはまる相場の判断は自分で行います。
絶対的な自信があってエリオット波動を活用したとしても主観的な考えなので、相場が100%思った通りに動く保証はないのです。
エリオット波動の理論 | 客観的 |
---|---|
分析 | 主観的 |
エリオット波動で分析をする時は、1つの考えに固執しすぎないようにしましょう。
いくつかのパターンを考えておくと、もしかすると自分の相場の見方が違っているのかもと気付きやすい状態にできます。
エントリーや決済の明確なシグナルではない
エリオット波動はエントリーや決済の明確なシグナルではありません。
移動平均線やラインなどと違って、エントリーポイントの判断が自分によるものなのでかなり難易度が高いです。
買い | 売り | |
---|---|---|
エリオット波動 | 自己判断 | 自己判断 |
移動平均線 | ゴールデンクロス | デッドクロス |
RSI | 70%~80%以上 | 20%~30%以下 |
ライン | レジスタンスライン | サポートライン |
エリオット波動だけ明確なシグナルがありません。
でも今後の相場の予想を立てたり、トレンドの確認などをする時にはかなり使える理論となっています。
エントリーのタイミングは他のインジケーター等と組み合わせて分析しましょう。
FX分析のエリオット波動についてのまとめ
今回はエリオット波動について解説しました。
FX分析だけではなく株式投資などでも幅広く使われている理論で、シンプルな内容なので初心者にも理解しやすいのが特徴です。
ただ、使いこなすのは一定のスキルが必要となります。
おすすめはフィボナッチとエリオット波動を組み合わせてFX分析をする方法です。
エリオット波動の理論から相場の大きな流れを予想し、フィボナッチで価格の予想を立ててエントリーの判断をしてみて下さい。
エリオット波動とフィボナッチのサインがマッチした時の正確さは凄いです!
早速組み合わせてFX分析してみます!
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